ウェルかめロケ地紹介.5
2009.10.31
学芸員の亀園由香が波美の見送りに駆け付けた黒島港です。最後に研究所の人たちが手を振っていたところは、浮桟橋(うきさんばし)です。ここ数年、八重山の島々の港にバリアフリー対策として浮桟橋が設置されました。潮の干満に合わせて桟橋の高さも可動するため、小さい子どもからお年寄りまで定期船の乗り降りが安全になりました。 今日で『ウェルかめ』の黒島編は終了しますが、ハートアイランドで共に過ごした波美と勝乃新がこれからどうなるのか、我々も楽しみにしています。それでは皆様のご来島を心より「ウェルかめ~」。写真:浮桟橋設置工事の様子(2006年)
ウェルかめロケ地紹介.4
2009.10.29

西の浜は波美とおばーが波がおさまるように祈った場所です。おばーの座っていた流木は、本当に流れ着いてもので、観光客にもよく椅子代わりに使われています。島の北端には亀の形をした岩があり、私たちは亀岩と呼んでいます(写真)。ウミガメの産卵地として有名ですが、最近の上陸数は少なく、産卵期中で2週間に1回程度です。しかし偶然にも取材中に上陸がありました。それも台風の最中に。ウミガメも「ウェルかめ」が気になっていたのかもしれませんね。
西の浜のウミガメ上陸産卵状況については→西の浜のウミガメ産卵調査
ウェルかめロケ地紹介.3
2009.10.28

まぃすく家は波美が泊まった民宿です。港近くの保里(ほり)集落にあります。台風に耐えるため赤瓦が漆喰で固められ、またその屋根の重みが建物全体を防風から守っています。かつての黒島では西表島から切りだした材木で家を建築し、石垣島から赤瓦を調達して屋根を葺いていました。当時は赤瓦の屋根は珍しく、ほとんどが茅葺(かやぶき)の屋根でしたから裕福な家だったと思われます。この古民家は文化財級の建物です。残念ながら「ウェルかめ」に登場する素敵なおばーはいませんが、一組限定一戸貸しの素泊まり宿として人気です。写真:まぃすく家でウェルかめの撮影中。(まぃすく家のHP→http://www.ishigaki.fm/maisukuya/index.html)
ウェルかめロケ地紹介.2
2009.10.27
落ち込んで歩く波美が島のおじーに声をかけられた場所です。このシーンは黒島のジャスコとも呼ばれる「たま商店」前で撮影されました。撮影の時は「やぎ商店」に変わっていました。レンタサイクルで観光する人たちが、たま商店の前で飲み物やアイスクリームを買って暑さをしのいでいる姿がよく見られます。コンビニなどのない黒島において、旅人にとってはオアシスのような存在かも知れません。
ウェルかめロケ地紹介.1
2009.10.26
波美と勝乃新がウミガメ・ラボ黒島を目指して歩いた道です。黒島の南端にある灯台から東筋(あがりすじ)集落へ続く農道です。よく見ると左右の石積の色が違います。右側は道を広げるために積み直されたからです。かつてはサトウキビを運搬する馬車を通すために、島中の道が広げられました。そしてトラックや大型の機械の時代に入り、さらに広げられました。最近では去年の舗装(ほそう)に合わせて、再び道を広げました。石積みはその度に積み直され、再利用されてきました。まさにリサイクルです。この道の南側には「恋がかなう場所」と噂される灯台があり、多くのカップルが訪ねます。ハートアイランド黒島で波美と勝乃新に恋が芽生えたりするのでしょうか?
石積み関する過去記事は2008年1月8日をご覧下さい→研究所ニュース2008年の記事へ
クイズで『ウェルかめ』の出題
2009.10.20
10月18日、石垣島に竹富町の島々や石垣市内の老人クラブが集まってスポーツ大会を開催しました。「頭と体の健康クイズ」という種目の第1問目は「NHK朝の連続テレビ小説『ウェルかめ』でロケ地となった島は?」という問題でした。黒島だと思う人は赤い旗、波照間島だと思う人は白い旗に集まるのですが、一斉に「黒島」を選択し、全員正解!長寿の象徴である亀にあやかって元気に長生きできることでしょう。その他、カメ関連では「亀も歩けば福に当たる」という競技もありました。黒島チームは小学生→中学生→高校生→嫁→おじーとバトンを繋ぐ、「子孫繁栄リレー」で1位になるなど大活躍でした。もうすぐ放送される『ウェルかめ』黒島ロケのシーンをお楽しみに!
ウミガメの孵化率調査
2009.10.19
10月18日、今年 最後の孵化率調査をしました。ウミガメ産卵地の指標として孵化率とても大切です。たとえ産卵数が多くても、孵化できる環境でなければ、良い産卵地と言えないでしょう。孵化率を調べることで、その砂浜から何匹の子ガメが海へ旅立ったのかわかります。さらに卵の状態を良く調べることで、産卵から何日後ぐらいに卵が死んだのかがわかり、その死亡原因を推定することができます。今年の孵化率は約65%、309匹の子ガメが西の浜から旅立ったようです。(写真:ある産卵巣の孵化率、左が卵の殻で孵化数をあらわす、右が孵化しなかった卵)
結願祭
2009.10.4
本日、結願祭が開催されました。結願祭はこの一年の願い総まとめで、年中行事の中で最大の祭と位置づけるところも多くあります。そのため八重山の伝統芸能は結願祭りで継承されているとも言われます。ミルク、棒術や黒島を代表する踊りである黒島口説のほか、何十年ぶりに曽我兄弟と呼ばれる兄弟で敵討ちをする舞踊も披露されました。なお本来は比江地御嶽(ページワン)で開催されるものですが、今年は台風の影響で芸能館で行われました。
イノシシによるウミガメ卵の被害
2009.9.24
去年・今年と西表島南岸でイノシシによるウミガメ卵の被害が急増しています。イノシシは在来種であり、ウミガメ卵を食べるのは自然の摂理ともいえます。しかし被害はとても大きく、ある砂浜ではイノシシの食害の跡を数えるとウミガメの産卵数がわかるほどです。当研究所は20年にわたり同地域で調査をしていますが、このようなことは一度もありませんでした。なぜ急に大規模な食害が始まったのか。今後の課題になりそうです。この件は新聞にも掲載されました→イノシシの新聞記事へ
タイマイの赤ちゃん
2009.9.17
ウミガメの卵が孵化しました。孵化したのはタイマイという種類でした。ウミガメは上陸跡だけでは何という種かわかりません。特にタイマイの足跡はアカウミガメと良く似ており、見分けることが困難です。当研究所では種を調べる目的で一部だけ卵を持ち帰り、人工孵化させています。この子ガメたちは数年後に標識をつけ、海に放流されます。
獅子舞
2009.9.7

9月4日、仲本で獅子舞が開催されました。黒島では宮里と仲本にのみ獅子舞ありましたが、現在は仲本集落だけで開催されています。この獅子舞は旧盆を過ぎても、あの世に戻らない霊を追い払う目的でおこなわれます。
アンガマ
2009.9.5

9月1・2日、旧盆の初日と翌日にアンガマが行われました。アンガマは沖縄でも八重山地方にのみ見られる行事で、「行脚(あんぎゃ)」が語源とされています。かつでは「エイサー」と呼ばれていました。黒島のアンガマは、裏声を発しこの世のものではない姿に扮した青年が、仏壇のある家を回り、民謡を踊ります。
タイマイの上陸
2009.8.12
8月10日 西の浜にタイマイが上陸しました。3時間ほど産卵するための場所を探していましたが、残念ながら産卵せずに海に戻りました。このタイマイは別の場所で産卵したのでしょうか。それともまた黒島に戻ってくるでしょうか。しばらく寝不足の日が続きそうです。
黒島の豊年祭
2009.8.2
8月2日に宮里海岸で黒島最大の神行事である豊年祭が開催されました。黒島の豊年祭は、ミルク行列や奉納舞踊が砂浜で見られることや、集落対抗の船漕ぎ競漕があることから人気があります。漕ぎでは、浜の走者「ウーニー」が船に飛び乗ってスタートします。「ウーニー」は集落の英雄として称えられる名誉ある役です。今年の宮里村の「ウーニー」には黒島研究所の研究員が抜擢され、砂浜を駆け抜けました。この栄誉にあやかってウミガメの産卵上陸が増える「豊年」を願いたいと思います。今年は宮里村と仲本村では仲本、東筋村と公民館では東筋がそれぞれ接戦を制しました。写真:奉納舞踊(傘踊り)を見物する人達
西表南岸のウミガメ調査
2009.7.31
7月27-28日、西表島南岸でウミガメ産卵調査をしました。ここはわかれ浜と呼ばれ、八重山の中ではウミガメ類の産卵が多いところです。昼間の痕跡調査ではアオウミガメ16、種不明4の合計20回の上陸跡を確認しました。そして夜間は4個体が上陸しました。今回、気になったのはキャンパーの焚き火の跡です。知らず知らずのうちに、ウミガメの上陸を邪魔してしまったり、産卵巣の上で焚き火をしていなければいいのですが。(わかれ浜は国立公園特別地域内です。許可無くウミガメと接触することは、自然公園法で禁止されています)
部分日食と木漏れ日
2009.7.22
7月22日、晴天に恵まれた黒島で部分日食を観測しました。右の写真は11時頃の日食です。左の写真は木漏れ日がピンホール効果で、三日月型になっているところです。また10時~11時の間は、日が少し傾いたときのように、涼しく感じました。これらの不思議な現象を、島内の至る所で島の人や観光客が楽しんでいました。
オカガニの産卵シーズン
2009.7.6

黒島ではオカガニの産卵がピークです。オカガニは6-8月の月夜に海岸で産卵します。西の浜やふきの浜などで、数十mおきにオカガニが波打ち際にいます。そしてはさみを上げ、体を震わせ、卵を放っています。なぜオカガニはわざわざ海で産卵するのでしょうか?それはオカガニは海から陸上に進出した生き物だからです。親ガニは陸に適応していても、子ガニはまだ祖先の過ごしていた環境である海中でなければ生きられません。これはオカヤドカリも、ヤシガニも同じです。逆にウミガメは陸から海に進出した生き物ですから、卵はやっぱり陸(砂浜)に産みにきます。
ヘビによる家電製品の被害
2009.6.25
研究所のクーラーを修理中に、ヘビによる漏電跡を見つけました。残念ながらヘビも死んでいました。このヘビはサキシママダラという種です。夜行性であり、昼間は狭く暗いところに入ります。このため誤ってクーラーの中に入りこんだようです。沖縄ではヤモリによる家電の被害が多くあり、ヤモリ対策が施されてるものがあります。今回のようにヘビによる被害は珍しいようです。注)写真中央の茶色のまだら模様のものがヘビです。
車内でハブを捕獲
2009.6.17
島の方からサキシマハブが出たとの連絡を受け、車内に隠れるサキシマハブを保護してきました。今の季節は、一年間で最もハブが活発に活動します。このため沖縄県福祉保健部は5月から6月までハブ咬症注意報を発令しています。黒島では年間に0-2件のハブに咬まれる被害があります。今回はハブの被害が無くてよかったです。
ウミガメの初上陸
2009.6.10
6月7日、黒島西の浜にウミガメの初上陸がありました。例年より1月遅れです。上陸のみで、産卵していませんでした。足跡や卵を産もうとした場所などから、タイマイと推測されます。今回のように産卵しなかった場合、2・3日以内に再上陸する可能性があります。このため上陸したウミガメを直接観察し、種を確定し、計測するなどの調査をおこなうため、徹夜で張り込みました。しかし残念ながら再上陸はありませんでした。ウミガメの産卵に出会う難しさを再認識させられた結果となりました。
洞窟性コウモリ調査
2009.5.30
八重山諸島には希少な洞窟(どうくつ)性コウモリが生息しています。しかし黒島では、1972年に1・2匹が観察されただけで、どのような種が生息しているか知られていません。そこで洞窟性コウモリを探す調査をしました。2つの洞窟を様々な方法で調べましたが、残念ながらコウモリを確認できませんでした。専門家によれば洞窟と森(コウモリの餌場)が繋がっている方が良いとの話でした。調査した洞窟は牧場内にあり、周囲に木がありません。黒島のコウモリは畜産の発展とともに、人知れず絶滅してしまったのかもしれません。しかし今回の調査では、県の調査では記録が無い洞窟を確認するなどの成果がありました。洞窟は戦時中の避難場所となっていました。そのためか、ある洞窟では人が多く入れるように加工されていました。(写真.左:人が入りやすいよう加工された洞内、右:ストローと呼ばれる鍾乳石. 提供:田村常雄氏)
豊年祭の日程が8月2日に決定
2009.5.10
黒島最大の神行事「豊年祭」の主催者である黒島公民館は、理事会を開催し、今年の豊年祭の日程を8月2日と決定しました。黒島の豊年祭は八重山の他の地域と比べて独特で、砂浜が会場となります。とくにミルクの神様が登場する場面は美しく神々しいことから、その写真は観光の本やポスターなどで広く使用されています。また集落対抗の船漕ぎと、その勝負のゆくえに興奮する島人の姿から祭りの本質が伺えます。各集落から奉納される伝統芸能も見逃せません。昨年は台風のため取りやめとなった豊年祭、今年は盛会に開催されることを期待したいと思います。
ヤギの飼育
2009.4.26
島の方からヤギを寄贈されました。ヤギは様々な植物を食べ、飲み水を必要としません。さらに繁殖力に優れています。このため世界中の離島で精肉として利用されています。沖縄でも各島で飼育されています。そして食糧事情が改善された現在でも、伝統的な料理として親しまれています。一方で、過疎化や生活習慣の変化で放棄され、各地で野生化しています。小笠原諸島の一部ではヤギが異常繁殖し、植物がなくなりました。そして土壌が剥がれ、海の汚染や海鳥の繁殖地が消失しています。同じ問題は世界中で発生しています。このため世界自然保護連合(IUCN)は、ヤギを最も生態系に影響を与える外来種に指定しています。
シロハラクイナを保護
2009.4.8
交通事故にあったシロハラクイナが保護され、研究所に持ち込まれました。治療の結果、一命はとりとめましたが、片目と片足を失いました。自力で食べることができないため、餌を口に押し込んで与えています。八重山諸島では、観光客の増加にともないレンタカーが多くなっています。すでに野生動物の交通事故は日常的になっています。野生動物を守るためにも、沖縄の離島らしいゆとりをもった運転して下さい。
写真:強制給餌されるシロハラクイナ
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